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農地を相続したらどうなる?飯田下伊那の農地相続、基本の話

相続不動産 2026年03月26日

目次
  1. まず「農地」の定義を確認する
  2. 相続するだけなら、許可は不要
  3. 「売りたい」となった瞬間に壁が現れる
  4. 農地転用という選択肢
  5. 農地を放置するリスク
  6. ディ不動産に相談できること

「親が施設に入って、実家が空いたままになっています」

このご相談、ここ数年で明らかに増えています。

売るわけでもなく、貸すわけでもなく、誰も住まないまま時間だけが過ぎていく。 「いつか片付けよう」「もう少し落ち着いたら考えよう」----そう思っているうちに、気づいたら何年も経っていた。

空き家の問題は、放置するほどに選択肢が狭まります。 そして最終的に、不動産が「資産」ではなく「負債」になる。 これを「負動産」と呼ぶことがあります。

今回は、空き家放置のリスクと、早めに動くことの意味を整理します。


空き家を持つことのコスト

まず、空き家はタダで持てるわけではありません。

目に見えるコストとして、固定資産税・都市計画税がかかり続けます。 火災保険も、居住実態がない場合は契約内容の見直しが必要になります。 管理を業者に委託すれば、その費用も発生します。

目に見えにくいコストとして、建物の劣化があります。 人が住んでいない建物は、想像以上に早く傷みます。 換気されない室内は湿気がこもり、カビが発生します。 庭の草木は伸び放題になり、害虫・害獣が住み着くこともあります。 雨漏りが起きても、気づくのが遅れます。

何もしなくても、確実にコストは積み上がっているのです。


2023年に法律が変わった

空き家に関して、2023年に大きな法改正がありました。 「空家等対策の推進に関する特別措置法」の改正です。

これまでは「特定空き家」に指定されると固定資産税の軽減措置が外れ、税額が最大6倍になる仕組みでした。 改正後は、特定空き家になる前の段階----「管理不全空き家」という新しい区分が設けられ、この段階でも固定資産税の優遇が外れるようになりました。

つまり、「まだ特定空き家じゃないから大丈夫」という言い訳が通じにくくなったのです。

行政から管理の改善を求める勧告が届き、それでも放置すると固定資産税が一気に上がる。 最終的には行政代執行による強制解体となり、その費用が所有者に請求されるケースも出てきています。

「知らなかった」では済まされない時代になっています。


飯田下伊那の空き家事情

長野県は全国的にも空き家率が高い県のひとつです。 なかでも飯田下伊那は、山間部の集落を含めると、集落全体が高齢化・過疎化しているエリアも少なくありません。

首都圏に出た子どもたちが実家を相続しても、戻る予定はない。 かといって売れるかどうかもわからない。 ----そういった空き家が静かに増え続けています。

一方で、移住者の増加という流れも確かにあります。 コロナ禍以降、地方移住への関心が高まり、飯田下伊那にも移住者が増えています。 リモートワークが可能な職種の方、農的な暮らしを求める方、子育て環境を求めてくる若い家族----そういった方々が「古民家・空き家を探している」という需要は、確実に存在します。

空き家は「売れない」のではなく「売り方がわからない」ケースも多いのです。


空き家の選択肢を整理する

空き家になった実家には、大きく四つの方向性があります。

① 売却する

最もシンプルな解決策です。 手放すことへの抵抗感がある方も多いですが、売却によって維持コストがゼロになり、まとまった資金が手に入ります。 築年数が古くても、土地値で売れるケース、古民家として評価されるケース、解体前提で売れるケースなど、状況によって戦略は変わります。

② 賃貸に出す

住んでもらえれば建物の維持にもなり、収入も得られます。 ただし、賃貸に出すには最低限の修繕・清掃が必要です。 また、賃借人がついた後の管理を誰がするか、というのが遠方在住の相続人にとっての課題です。

③ 空き家バンクに登録する

飯田市・下伊那郡の各市町村では、空き家バンク制度を設けています。 移住希望者とのマッチングを行政がサポートしてくれる仕組みです。 無料で登録でき、買い手・借り手を探す入口として有効です。

④ 解体して更地にする

建物の老朽化が進んでいる場合、解体して更地にすることで売却・活用の可能性が広がります。 解体費用はかかりますが、固定資産税の軽減措置が外れるリスクを考えると、早めの判断が合理的なケースもあります。

どれが正解かは、建物の状態・立地・家族の意向・資金状況によって異なります。


「思い出の家」に区切りをつけること

空き家の相談でもうひとつ、よく聞く言葉があります。

「親が大切にしていた家なので、売るのは気が引けて」

この気持ちは、とても自然なことだと思います。 家には思い出が宿っていて、手放すことへの罪悪感を感じる方は少なくありません。

ただ、誰も住まない家は、時間とともに傷んでいきます。 丁寧に手入れされてきた家が、空き家になることで急速に朽ちていく。 それもまた、家への敬意を欠くことになるのではないか----そういう視点で考えると、「早めに次の人へ渡す」ことが、家を大切にすることにつながる場合もあるのです。

決断を急かすつもりはありませんが、 考える時間には、コストがかかっていることも知っておいていただきたいのです。


ディ不動産に相談できること

空き家の相談は「売るかどうか決めてから来てください」ではありません。 「どうしたらいいかわからない」という段階が、一番ご相談いただきたいタイミングです。

現地調査・建物の状態確認・周辺相場のご説明・活用の選択肢の整理まで、まずは一緒に現状を把握するところから始めます。 飯田下伊那の空き家バンク制度や、移住者ニーズとのマッチングについても、ご案内できます。

首都圏在住の方でも、オンラインでのご相談に対応しています。 「実家が空き家になりそう」「すでに空き家になっている」----その状況に合わせて、できることを一緒に考えます。

負動産にしてしまう前に、ぜひ一度ご連絡ください。